腰痛について

腰痛の原因は?
腰痛の主な原因は、
①運動不足による筋力の低下
②外傷や重労働などによる過剰な負荷や年齢等による背骨の変形 ③背骨のクッションの役割を持つ椎間板の機能低下や骨密度の低下 ④その他(肥満や妊娠、仕事や人間関係等からくる心理的ストレス
、食生活や喫煙、飲酒、睡眠などの生活習慣的要因、尿路結石、
悪性腫瘍、感染症、内臓疾患等) が挙げられます。

基本的に日常生活や仕事に差し障りが出るような腰痛が出現したら
受診した方がよいでしょう。 特に、安静にしていても痛みが
治まらない腰痛、腰から足にかけてしびれや痛みを伴う場合、
腰痛とともに排尿困難や残尿感、便秘が出現した場合、発熱と
ともに出現した腰痛、転倒や転落に伴った強い腰痛には注意が
必要です。
腰痛の治療法
腰痛にはいろいろな原因がありその原因ごとに治療法があります。
今回は整形外科領域の腰痛(腰を中心とした骨や神経、関節、
椎間板、筋肉に原因がある腰痛)についてお話します。

1.薬物療法

多くの腰痛に対して薬物療法が効果的です。 多く処方されている
薬は、痛みを和らげ、炎症を落ち着かせる消炎鎮痛剤と、筋肉の
こりやはりを抑える筋弛緩剤の二つです。その他にビタミンB12、
ビスホスホネート剤やビタミンD3等が挙げられます。

2.装具療法

装具療法は原因にかかわらず効果を期待できる治療法です。
急性期の治療には簡易型 のコルセットを装着します。これは体幹
を固定することで運動を制限し、また、腹圧の増加により腰への
負担を減らすことを目的としています。
※ただ漫然と長期間付けておくことは筋力の低下を引き起こすこと
 もあるためお勧めできません。

3.物理・理学療法

主に慢性期の腰痛に対して用いられます。
ホットパック、マイクロウェーブなどの温熱療法は血流を促し
治癒を促進させる作用や、筋肉の痙縮を和らげる作用があります。
牽引療法は筋肉のマッサージ、ストレッチ効果や椎間板内圧の
減少、椎間孔(神経の枝が出てくる場所)を広げる作用があり
ます。
その他に腰部の支持性を高める運動療法などがあります。

4.ブロック療法

薬物療法や理学療法では痛みが治まらない場合、痛みの原因に
なっている神経周囲に局所麻酔剤やステロイドなどを注入し、
痛みの経路を遮断(ブロック)する治療法です。

5.手術療法

主に椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症に行われることが多く、
ほかに脊髄腫瘍や脊椎分離すべり症等があげられます。
治療のタイミングが遅くなると、たとえ手術をしても症状が改善
しない場合がありますので、急激に足の麻痺が進んだり、排尿障害
、排便障害が出現したら急いで医師の診察を受けることをお勧め
します。
おわりに
私たちは、立ち上がる、歩く、座る、走る、スポーツする、仕事を
する・・・といった生活のあらゆる場面で腰を使っています。
そのため、一旦その機能を失うと多くの犠牲を払うことになって
しまいます。
しかし日頃のちょっとした注意や工夫によって、腰痛の緩和や予防
が可能です。
大事なことは、腰痛が起きてから何かするのではなくて、
「腰痛が起きないように何をするか」なのです。